最近話題になっている Sora2 を実際に試してみました。
結論から言うと――これは本当に革命的 です。
Sora2とは?
OpenAIが開発した次世代の動画生成モデル「Sora2」は、
テキストから直接リアルな動画を生成できるAIです。
たとえば以下のようなプロンプトを入力するだけで、まるで映画のワンシーンのような映像を出力してくれます。
「夕暮れの海辺をゆっくり歩く女性、柔らかな逆光、映画風の質感」
これだけで、照明、構図、質感までAIが理解して動画を生成。
しかもフレームの繋がりが非常に自然で、動きの破綻も少ないのが驚きでした。
使用制限について(2025年10月時点)
1日あたり生成できる動画数の制限
24時間以内に最大30本程度の動画を生成すると、上限に達するようです。
同時生成(同時リクエスト)
同時に生成できる動画は最大5件までとなっています。
ウォーターマーク・画質制限
無料ユーザーや招待制ユーザーの出力動画には、「Sora」ロゴのウォーターマークが付与されます。
また、アカウントの種類によっては画質や解像度に制限がある場合もあります。
コンテンツブロック・類似性フィルター
アニメ・テレビ番組・ゲームなど、著作権を有するキャラクターや作品名を含むプロンプトは、
自動的にフィルターで拒否または制限される場合があります。
招待制での提供
2025年10月時点では、Sora2は招待制での提供となっています。
一部のユーザーにのみアクセスが許可されており、
ランダムで招待なしでも利用できるケースもあるようです。
実際に試してみた3つのケース
今回は、以下の3パターンでSora2を試してみました。
プロンプトのみで生成
まずはテキストのみで映像を作ってみました。
プロンプト:「夕暮れの海辺をゆっくり歩く女性、柔らかな逆光、映画風の質感」
- 生成された動画
- 波の反射や逆光の描写が非常にリアル
- カメラの動きが滑らかで、手持ち撮影のような自然さ
- 女性の髪や服の動きも風に合わせて表現
まるで実写映画の1カットを切り取ったような仕上がりで、
「これがテキストだけでできるのか」と思わず声が出るほどでした。
次に、AI Teck Stackについてのフェイクニュースも作ってみました。
プロンプト:「2026年1月、革新的なAI技術を生み出した企業「AI Tech Stack」が、 世界のテクノロジー業界で注目を集めている。 企業価値は1000兆円を突破したとされ、 新時代のAIプラットフォームが社会の仕組みを変えつつある。 ニュースキャスターが未来の出来事を報じるような映像。 映像には近未来の都市、ホログラムのニュースデスク、企業ロゴなどが登場。」
- 生成された動画
こんなに簡単にできるとは、すごい。
皆がすぐに分からないような悪質なフェイクニュースは作らないようにご注意ください。
写真とプロンプトから生成
Sora2では画像を入力して、そこから動きを加えた動画を作ることもできます。
試しに手元のレゴの車の写真を使ってみたところ、AIが自動でタイヤや影を解析し、
本当にその車がレースしているような動画を生成してくれました。
使用した素材:レゴの車の写真
プロンプト:「車が走り出す。そしてコースに出てレースが始まる」
- 生成された動画
- コースを走り抜ける躍動感
- カメラワークにスピード感があり、被写体を追い続けるような演出
- レゴ特有の質感もそのまま再現
静止画がまるで生きた映像に変わる瞬間は、ちょっと鳥肌ものでした。
カメオ機能で「アクロバティックに横断歩道を渡る(自分の顔)」
Sora2の新機能 「カメオ(Cameo)」 を使ってみました。
これは、自分や特定の人物をAI動画の中に自然に登場させる機能です。
Cameoにて自分の顔動画を登録し、以下のプロンプトで作ってみました。
Cameo: 自分の顔動画を撮影
プロンプト:「A person with a serious expression performing a backflip while crossing a city crosswalk. Surrounding urban environment with buildings, traffic lights, and pedestrians bustling in the background. Capture the dynamic body motion, jump momentum, clothes and hair flowing naturally. Use cinematic camera angles and slight slow-motion to enhance the immersive and thrilling effect.」
- 生成された動画
「惜しい!」と思う部分もありますが、自分に似た人がアクロバティックに横断歩道を渡る動画があっという間にできました。
これはおもしろい笑
カメオ(Cameo)機能とは?
「カメオ」機能は、Sora2の中でも特に注目されています。
一枚の写真をアップロードすると、その人物の顔や特徴を正確に反映し、
テキストで指定したシーンに自然に登場させてくれるというもの。
カメオの応用例
- SNSやYouTube向けの自分出演コンテンツ生成
- 広告・プロモーション動画でのブランドキャラクター化
- 教育やプレゼン動画でのナレーター代替
まるで「AIが自分を俳優としてキャスティングしてくれる」ような感覚です。
他のAI動画生成との違い
これまでの動画生成AI(RunwayやPikaなど)と比べても、
Sora2の最大の強みは“物理的な一貫性”です。
- 光の方向や影の動きが正確
- 被写体の形が途中で崩れにくい
- シーンの中で時間の流れが自然
これにより、「AIっぽさ」がほとんど感じられません。
Sora2ではさらにカメオ機能が組み合わさることで、“現実とAIの融合”が実現しました。
まとめ
Sora2は単なる「テキストから動画を作るAI」ではなく、
“映像表現を誰でも行える世界”を実現するツールです。
さらにカメオ機能の登場で、「AIが作る映像」から「AIと共に作る映像」へと進化しました。
一度使ったら、もう映像制作の常識が変わる。
映像制作の世界が一変することは間違いありません。
今後は音声生成との連携や、長尺映像への対応にも期待したいところです。
AIと人間の境界が、静かに溶け始めています。



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